新人トレーニング
入社してすぐ新人トレーニングが始まりました。
外資系はどんなトレーニングをするのか興味しんしんです。
会議室に入ると、前方にオーバーヘッドプロジェクターが置いてあります。
今ならさしずめパワーポイントを使うところですが、そのころはまだそんなものはありません。
人事部から簡単な社内状況が説明された後、マーケティング本部長が挨拶。
スマートに背広を着こなした人たちが、次から次と、入れ替わり立ち代りで自分の部署の仕事内容などを説明します。
広告部、販売促進部、マーケットリサーチ部、広報部、各ブランド、などなど。
そのほかに技術本部、経理本部、などマーケティング本部以外の説明もありました。
”みんなプレゼンテーションがうまいよな〜。
おれにはできないよな〜”。
見やすくまとめられた資料を使って、流れるように説明していきます。
でも、おかしなもので、プレゼンターがうまければうまいほど睡魔が襲ってきます。
”新入社員がここで居眠りするわけには行かないよな〜”
”あ〜 眠て〜”
ところが、隣を見るとNがすっかり夢の中。
入社したばかりで、たった6人しかいない中での居眠りとはいい度胸です。
話の内容はほとんど頭に入りませんでした。
感想といえば、
ボクにはこんなプレゼンテーションはできないなあ、ということだけ。
しかも、外人幹部が参加する会議では、英語でプレゼンテーションをしなければならないのかもしれません。
ディスカッションも英語か。
こりゃ、えらいことになった、と思いましたが、平社員でいる間はそんな機会もなく、心配は杞憂に終わりました。
しかし、社内では多くの会議があり、プレゼンテーション能力は社員の評価を左右することもありました。
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